黒部市地域おこし協力隊の西本です。
10月4日、黒部市で「富山県移住者交流会 DAY&NIGHT」を開催しました。 富山県へ移住された方や、これから移住を検討している方が集い、黒部の“暮らしの源”をめぐるまち歩きへ。
ガイドさんの案内で、生地のあちこちに湧く「清水(しょうず)を飲み比べながら歩くと、同じ「清水」でも場所によって味がまったく違うことに驚きの声があがりました。
皇国晴酒造では、杜氏の岩瀬由香里さんから、岩瀬家の清水の特徴について伺いました。「この清水は、ほんのり塩分を感じるのが特徴。
ごはんを炊くとお米が粒立ちつつふっくら美味しく炊き上がります、煮物の旨味もぐっと増します」と岩瀬さん。
日本で唯一敷地内に自噴する湧き水を非加熱で仕込まれているのが皇国晴酒造の特徴。
この日は、日本酒「幻の瀧」の“ひやおろし”や、黒部ダムで寝かせた特別な一本も試飲させていただき、自然の恵みを五感で味わいました🍶
さらに、老舗「四十物(あいもの)昆布」さんでは、温かい昆布茶と2種類のとろろ昆布を使ったおにぎりをいただきながら、富山県ならではの昆布文化や、昆布が“薬の富山”や北前船貿易を支えた歴史について興味深いお話を伺いました。
一つひとつの体験の中で、「黒部で暮らす」ことの豊かさと奥深さを感じられる時間となりました。
昼の部の締めくくりは、みんなでわいわい「水だんごづくり」!
だんごを作る各テーブルで自然と会話が弾み、笑い声が溢れていました。
だんごは「水で冷やすだけ?」と思いきや──実は一度サッとお湯に潜らせ、氷水でしっかり冷やすと、ぷるんとした食感とつるんとしたのどごしに✨
スーパーで売られている水だんごでも、このひと手間でぐっと美味しくなるそうです。
仕上げには、青きな粉、爽やか緑色が涼しさを演出します。
出身地によっては青きな粉に馴染みのない人も。きな粉の話題でも大盛り上がりでした。
涼しを演出してくれる水だんご、生地の人たちは、味噌汁に入れたり、温かい食べ物として食べることもあったそうです。
作って、食べて、話して。
黒部の“おいしい時間”が、人と人を繋いだひとときでした🍵
夜の部は、前沢ガーデンで行われたSCOT公演『シラノ・ド・ベルジュラック』の観劇体験。
観劇前には、ご本人も移住者でもある黒部舞台芸術鑑賞会実行委員の濱田賢さんに、黒部の暮らしや演劇の見どころを解説していただきました。
濱田さんの素敵なお話に皆さん引き込まれ、参加者同士でたくさんの繋がりが生まれ、わかりやすい見どころ解説で舞台への期待が一層高まりました。
開演後、時折雨が降るなか、マイクなしで繰り広げられる俳優の迫真の演技。
夜の静けさの中の野外ステージが、鈴木忠志さんの世界観をいっそう際立たせていました。
多くの地域の皆さんのご協力のもと開催できた今回の交流会。
黒部の文化と人の温かさに触れ、心に残る1日になりました🌙